手も足も出なかった日

あろう事か、[post=”67″ text=”昨年”]に引き続き仕事を受けてしまった……。
新人理容師の競技大会の撮影。

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自信ないのに、断るつもりだったのに……。
といって現場に入ってしまった以上、
いかに昨年の自分の写真を超えるかがテーマになる。
新しい被写体を見つけられるか。

見いだしたのは、美しさ。
貧しい語彙で表現するとイヤらしくなってしまいますが、
熱気さえ削ぎ落とされるほど集中された姿に、色気、艶を感じました。

ところが、わずかに感じたその感触を写真に仕切れず、
そうかといって他に何かを見つけることも出来ず、
昨年を超えるどころが、絶望的に惨敗。
手も足も出せないまま、みるみる時間は過ぎて行き、
「何もできなかった……」
と、愕然。
も~、後悔と、不甲斐なさと、申し訳なさと……、言葉にならない。

言い訳はいっぱいあるけど、言い訳してもしょうがない。
けど、今後の教訓として忘れないように書いておこう。

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僕の写真はさておき、
ともかく理容師の競技大会ってヤツはスゴいです。
技術、センス、アイデア、そして努力。
なんと言っても日々の訓練。
訓練してきた人間って、美しくてカッコイイです。
それを支える大会関係者のテンパリも面白いけど(笑)
頭が下がります。若い人を育てようという一心なんですよね。

さて、言い訳その1
前夜、赤子が連続夜泣きしくさりやがって、猛烈寝不足。
でも赤子がいる以上、予定通りに行かないのは当たり前で、
それぐらいカバーできる、体力と精神力とスケジュールのマージンが必要ですね。

言い訳その2
去年より出場選手が増えて、会場が狭くなっていた。
35mm換算で300mmのレンズを多用するんだけど、
撮影するにはちょっと薄暗い会場なので手持では自信がなくて、三脚を使っています。
だから、スペースがないと言うこでカメラ構えるポジションが限られてました。
あと、後から気が付いたんだけど、
選手が多いので、ファインダー内で選手同士が重なることが多くて、
表情や仕草を追ってシャッターチャンスを狙うのに時間を取られることが多かった。

大きい言い訳はそんなところ。
全体に足が止まっていた。
焦って、視野が狭くなっていた。
「落ち着け。よく見ろ、探せ!」何度も自分で言い聞かせてたつもりでいたのに。

バカみたいなミスもしました。
ファインダー内のシャッタースピードは見ていて、状況に合わせて感度を変えたり、三脚の使用未使用を判断していたのだけど、
F値を見てなかった。レンズ交換した時、絞りを変えるのを忘れていて、
SSだけ見て「妙に暗いな?」と無理な増感で対処してしまった。アホか……。

それと、被写体の感じ方、探し方。
前回は、初めてにしてはそれなりに撮れたと思う。
クライアントの持ってるイメージ=競技大会というイメージを、写真に出来たと思う。
イメージの中で、一番簡単に言える部分だと、「選手の汗」
でも、あの状況にカメラを持ち込むことが出来る人なら、誰だって「汗」を撮ることは出来る。
被写体をどう捉えて、シャッターチャンス、フレーミング、構図でどうそれを表現するか。
そこに個性が出てくると思う。
他の誰でもない、僕が依頼されたのだから、僕として何が出来るか。何をどう表現するか。
去年1度やっているなら、今度は何をするか。

ところが、僕は小学生の頃から、
図工で何か作ってほめられると、
次も同じ物を作って同じようにほめられようとする、
チープな人間性があるんです。

前回上手くいったと思っている写真と同じような構図を探している自分。
そんなんじゃダメだ!と、他のことを探そうとしている自分。
ポジションもタイミングも上手く取れず、うろうろとして焦るばかり。
探してるはずなのに、背景、前景、照明、見えてなかった。

去年とは何が違うんだろう。
写真を見返すと、構図やチャンスのバリエーションが今年より多かった。
また、選手以外色んな物を撮っていた。
ダメ元で何でも撮っていたのは確か。

じゃあこれからは、この失敗を踏まえてどうしていけばいいのだろう。
言い訳を書いてみたけど、まだそこまで考えが進まない。

ま、明らかに去年より質の下がった写真を見るクライアントは、
もう僕に依頼することはないでしょう。

でも僕の写真人生はまだ続くのだ。
子供の写真でもそう。どうやって、先へ進めばいいのだろう。


Comments

“手も足も出なかった日” への5件のフィードバック

  1. 久しぶりの『お仕事』写真ですね。
    セレクト済みの写真を見る限りでは記録として良いショットが多く、これと言って悪い点は見当たらないですよ。
    > 薄暗い会場なので手持では自信がなくて、三脚を使っています。
    無理やり手持ちで撮影して手ブレを起こすくらいなら三脚を使ったほうがクレバーだと思います。
    しかし、足場の関係で画角が限られるとなると、シャッタースピードをより速くする為に、高感度での撮影や明るいレンズ、はたまた手ぶれ補正機能がが欲しくなりますね。

  2. まさ吉

    確かに、作品とすれば作者は不満があると思うけど報道としてみると良い感じがします。
    300mm等使うなら、手振れ補正系望遠&標準ズーム&広角でレンズ固定のカメラ3台体制にしましょう。HAL撮りでも使えるし(笑)
    今日の新聞広告にE-510が・・・・・・

  3. heayanさん>
    結局「記録」止まりって所ですよね(^^;
    まさ吉さん>
    E-510の話しはしないで~!見えない聞こえない。そんな物は存在しない。
    実は現場には、プロカメラマンらしき人も入っていました。
    キャノンの大きなカメラに、白い望遠レンズ。
    それを隣で手持でバシバシやられた日にゃ。
    機材の前に「腕」なんだな、と思わされますね。
    と、自分に言い聞かせて、510を見ないふり。

  4. 宣教師

    E-410ユーザーの宣教師だす。
    最近発売されたE-510には、確かに手振れ補正は付いているけど、三脚使えば手振れ補正はあまり考えなくていいと思うよ。
    それより手振れを起こすようなシャッタースピードというのは、被写体が動けばぶれるスピードであるということでしょ。
    コンデジの話だけど、今も使っているPENTAX A10は、手振れ補正がついているのに、結構ぶれますよ。
    E-510クラスになると手振れ補正機能もコンデジよりより良いものになっているかもしれないけど、暗い場所で撮影するなら、明るいレンズと高感度設定にするほうが良いと思うけどなぁ。
    つうことで、本職はとりあえずE-410で良いと思っています。
    E-410の新古品(レンズなし)が6万円台で出ている時もあるよ\(^o^)/
    追伸:ZUIKO AUTO-W 24mmが欲しいの~(^^;

  5. 宣教師さん>
    手振れをしたくないから三脚を使ってるのですが、
    三脚が使えない状況で撮影したい時もあるので手振れ補正はあれば欲しいです。
    被写体ブレが起きるほど、シャッタースピードは遅くなってるわけではなく、
    300mmを押さえる「腕」がないので、手振れ補正でサポートされたいのです。
    もちろん、手振れ補正機能で夢のような写真が撮れるとは思ってませんけど(笑)
    あれから日がたって、もう少し冷静に振り返るようになりました。
    三脚据えるポジションが少なくなったという言い訳も、
    考えてみれば前回に比べてであって、
    前回と同じ事をしようとしているからそう言う問題になるんですよね。
    これが初めてだったら、この状況で考えるしかないわけで。
    足りなかったのは冷静な判断力と、インスピレーション。
    そして「腕」
    やっぱり機材買い換える前に、トレーニングだなぁ。

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